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箱の中/檻の外 ホリーノベルズ

この作品のことはダヴィンチの特集で知った。
木原作品はDon’t~~以外は「痛い」と聞くので手が出せなかったが
今回ついに挑戦してみた。

この作品については
多くの書評ブログ挙げている。
だから自分は「感想」に特化したいと思う。
何を感じて何を思ったか。


堂野崇文は痴漢と間違われて逮捕されるが、冤罪を訴え最高裁まで争ったため、実刑判決を受けてしまう。入れられた雑居房は、喜多川圭や芝、柿崎、三橋といった殺人や詐欺を犯した癖のある男たちと一緒で、堂野にはとうてい馴染めなかった。そんな中、「自分も冤罪だ」という三橋に堂野は心を開くようになるが…。


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前評判の高い作品を読むのは「エス」以来だ。
エスを読んだ後も何とも言えない気分になった。自分は乗せられやすいのかも。
でもエスは完全なフィクションだ。この作品はリアルがある。
どっちがいいとは決められないが
生々しさをこんなに感じた作品は初めてだと思う。

「箱の中」はとにかく切なかった。
痴漢冤罪の話はニュースでも取り上げられるし。
没落していく様子にすごく痛々しさを感じた。
なんとなく女の狂言によって捕まえられ
過度のストレスから心臓発作を起こしそのまま亡くなった
おじいさんの話を思い出した。三重のジャスコでしたっけ?

参照:四日市冤罪事件

喜多川が切なくて…
堂野が切なくて…
もしあのまま向かえにいっていたらどうなっていたのかなと。
そんなことも考えてしまう。

箱の中
書き下ろしは探偵の話
痛かった。胸にびびびっと来た。
何でそこまで頑張れるの??と。

そして芝が…。
もう言葉になりません。
どう表せばいいのだろう。

檻の外…

痛さMAX
全てが…全てが悲しかった。
これ既にBLの粋ではない。
そんな描写なんてなくても
雰囲気だけで引き込まれる。
圧倒された。
責任のなすりつけあいが痛かった。

書き下ろしのなつやすみ…
笑っている喜多川がすごく印象的で…
拳骨するシーンで初めてジーンときた。
これまで痛さはあっても涙は出てこなかったのに。

ラストシーン
もう震えが出てきた。
この作品に巡り会えたことを感謝したい。
自分の中で確実に何かが変わったことは確か。

やっぱし自分にはこの作品の感想を書けるだけの力がない。実感。
ただ「すごかった」「痛かった」しか書けないもん。
これは読んだ直後だから??でもずっと同じだと思う…。
とりあえず言いたいのは…読んでほしいなぁ…と。

あっその後に清涼剤も忘れずにw
自分は暮れゆく空は君の味方を読んで復活しました♪
by syukarin71 | 2006-08-20 00:33 | BL小説レビュー


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